生きてえのだ

花と虫と海、それとさんぽが好き。



目次  

すずろありき

日傘のゆれる人いきれに

大社の白砂も かすみ入る

羽虫の群れを切りはらい

見なれぬ水行にまみえれば

 

そぞろく流れは岩を縫い

水口の苔と すべりゆく木の葉に

ならって たゆたう緑亀が

一目しては首をかしげた

 

人のつがいの指先を

墨たらしの鯉も 我先と吸い

立ちふさがる大入道に

凉しみを尋ねる

 

いま時期のみず草は

息をころして 髪をひたし

おにやんまの骸

落ちたすずめの子には目もくれず

 

 

薄明に滔々 去来する

ひと肌のなつ氷

いなびかりの駆け落ち

くわえて

流汗に混じる 酔狂のひとくち

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