生きてえのだ

花と虫と海、それとさんぽが好き。



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おおかみよ

大きく深呼吸した三回目
ばんざいをしたまま息を止め
爪先からゆくり絹を流し
視界を這いず
捕えて
機嫌を占う
これが理想の朝
 
わか草の食べ残しが
足の裏にへばりつくと
汗がふつふつ染み入ると
愛着が消えていく
這いつくばていた
男はすくと立ちあがり
舌の先ぽからボトルに詰め込んだ
 
ぶらりと挿しこんだまま
土まんじうに踏みこむ
白目の濁りから覗きこむ
こちら側の動物は鼻が利く
すぐに嗅ぎ分けられてしまう
 
しかし
こわくとも
眼鏡を外した途端
顕となる
 
 
ですからどうか
赤くて小さな下着をお許しください

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