生きてえのだ

花と虫と海、それとさんぽが好き。



目次  

生きてさえいれば

先週から始ま
補助無しで歩く練習が堪える
介護車両にはねられた
なんて悪い冗談だろう
だから全てのことに理由がある
とは思えない
 
人が途切れた試食コ
ぶんたんとやらを初めて食べた
ほんのりとした苦味が美味である
それなりの経験をしてそれなりの歳にな
はずなのにどこまでも知らないことばかり
冬場は寒いから
ゲルマニウムズのような言い訳をする
 
SWが病者になたのかあるいは
病者がSWになたのか
今となてはどうでもいいことだ
ただ
と呼んでくれる人さえいなくなて久しい
 
五十万字に及ぶ便箋があ
入院中に勧められて自伝を書いていた
摩耗した指紋をこすりつけて
夢中で読み返す
汚ねえ字
だが
擦り切れてちぎれたポチの中にも
一握のひかりはあ
引き出しを一段整理できたとか
他人から見ればくだらないこと
しかしそんな積み重ねがその日
その日の背骨となる
 
二〇三号は薄情だと言
ちい雨戸を開けてみるか
踏み込まれた青い日
獣の棲家と眉をひそめられて以来
ひとは遠回りだと言う
違うこれがあたしの最短距離なのだ

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