生きてえのだ

花と虫と海、それとさんぽが好き。



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ナイトバード

山野にけぶる朝もやの 雨のさざめに耳をそばだて 廊下をかけずる 喧噪を聞いてなお そっと 目をつむる エヴァ 聴いておくれ スカイツリーの雑踏に こころの芯子も死んだふり 浅草線 押上駅で並べた肩先 人あたりを起こせば スロープを這いずる 青くらげの腕…

視座を求めて~お酒をやめて六年

みなさまご無沙汰しています、青那です。私事なのですが、このたびアルコールをやめて六年を迎えることができました。五年を迎えた時も少し書いたので、今年も書いてみようと思います。 わたしにとってアルコールとは、例えるなら松葉づえのようなものでした…

歩き旅、三浦半島一周を完遂しました

みなさまご無沙汰しています、青那です。このほど、以前からお伝えしていた歩き旅を無事終えることができました。ルートは鎌倉~葉山~荒崎~油壷~三崎~城ケ島~江奈~雨崎~三浦海岸~久里浜~浦賀~観音崎~横須賀。つまり三浦半島を一周、およそ百二十…

嗚咽

けむりに揺れるの 肉の親愛だという 解きほぐせない 解けそうにない誤解が 得体の知れぬ 遺言という生涯 夢まくらに立つ呪いが ドライアイスの水滴 ふき取ったの 夜通し おやすみ。 と交わした記憶を探すの ろうそくが照らす浄土 迷えばいい そんなの あっち…

私信

疲れが一気に出たようで、きょうは病院にも行けなかった。 夕べは八時半にふとんに入ったのだから、まる十六時間寝ていたことになる。冷蔵庫には醤油と納豆が一パック。きょうは買い物の日だ。夕刻、着替えて出かける。諸々はマスクでごまかす。いつものよう…

通過儀礼として

誰かに「詩」と呼ばれるまで、わたしは詩を名乗らないと決めていた。自ら名乗ることは容易だ。だがひとは、何と呼ぶのか。 数字とリズムの佇まいを生かす。好きな響きがある。それらを崩すこともまた、生き方のヒントとなる。わたしはまるい。真円である。ゆ…

旅の思い出を

みなさまこんばんは、青那です。おかげ様で歩き旅も中ほどを過ぎ、貴重な時間を過ごしています。 そこで今回、写真も撮っていることだし、何か書き残しておくことも一興かなと思い、サブブログを作りました。グーグルアースに経路も吐いているので、ルートも…

音楽について

音楽はわたしを守ってくれる。鋭敏な目と耳をつつみこむ。不可解で、予測不可能な事象を切り離す。ジャンルは問わない。ライヒもメシュガーも美しい。わたしにとっての調和がそこにあるか。それが全てである。 まだ暗い朝にはマット・コービーを、山の中では…

歩き旅について

みなさまこんばんは。青那です。 突然ですが、歩き旅を始めました。ひたすら海岸線を歩いて行きます。外泊外食ができないので毎回帰ってきますが、始発で出かけて海をつないでいきます。 いくつかの港でわかめや魚が泳ぐのを眺めました。海岸を行くはずが気…

弁天橋を渡れ

橋の中ほどまで歩いた みながみな 昼めしをかっ食らう砂浜 ──経過観察 そこには食性や習慣 受容と共感のしくみがあるはずだった 足音には用心深く耳を澄ます こちらに気づく者もあるのだ 大きな声、怒鳴った声 爆竹と花火が突如として 激しい頭痛を引き起こ…

鎌倉

小町通り 幾度も 学生たちに追い越された早朝 歩くのは相変わらず遅いが 高ぶりはどうにも収まらない 着付けや煎餅 そば屋に中華 ときおり開くシャッター越しには 暮らしが確かに立ちこめていた 八幡さまには松葉色の袴 竹ぼうきが玉砂利を鳴らす 読み終えた…

海はひとりに限る

海はひとりに限る 始発にゆられ 乗り換えにふるえて 波しぶきを被るのはひとりで十分 なまぐさい風にぶたれるのもひとり じろり と見られるのも 笑われるのもひとり 勝手のわるさを忘れて 砂にころぶのもひとりで十分 海はひとりに限る 若者を避ける日 波乗…

異音

母の支えるストライダー セダンがクラクションを鳴らした ちらほらと先走った梅の腹 父は黄色のボールをほうった 雨戸の向こうは、少々騒がしい こうして恐々、耳をふさげば おやゆびほどの存在力が こぶしほどには膨らんでゆくのだ わたしは既製品 純正だっ…

エナジー

萌芽 うっ血したつぼみが そこかしこ今にも こぼれてしまうの ブルーチーズをほおばり ティースプーンを舐めとり 鼻腔またたくフレーズに 節をつけては照れてしまうの 屋根でふたをし 壁で目隠し ひとすくいの宇宙は 檻のない、動物園なの 一心に爪を研ぎ 噛…

表参道

もの知らずのわたしは 図らずも柄杓の作法を教わる 参道では迷子のみどり亀が あゝとあくびをしていた 靴音がこつこつと澄み渡り 波しぶきに髪もこわばり 交わした言葉は ただただ、しょっぱい いったい何度 わたし達は出会ってきた 約束はしない約束 ゆえに…

輪郭

自分の写真は無いでしょ と撮られた姿を 何度も なんども見かえす Origa - Счастливое Лето

朝焼けを待つ 体躯を折る 少年は律儀な三角定規 しける波音のすき間で 二歩三歩と少女が駆け寄る 風など跨いでお行きなさい うみねこなら雲をつつく こぼれ落ちるたまごの半熟 諦めなよ 他人になるのは 海岸線に霞みゆく足あと そっと 橋のたもとで見送る わ…

朝遊び

みなさまこんばんは。ラム酒入りのお菓子を食べて、ぺっぺと吐き出した青那です。近頃のわたしは寝るのが早いです。というのも夜遊びならぬ「朝遊び」にはまっているのです。 きっかけは昨年暮れに山登りに挑戦したことでした。わたしは脚が悪いので、それを…

五千百と一回目の朝に

きしむ便所にほつほつと したたり落ちる上階の足音 寝巻きのひだを掻き分け 髪を掴まれ側臥位、放置 箪笥の引き出しとは 絞りだす生気 一滴 におい立つ万年床をうがつ ビラ投函に目を覚ます シンクに溜まる 宛名を無くした会話を千切る 滲んだ思慕にこぼれた…

一日

満ちてしまえば 欠けてゆき 欠けてしまえば 満ちてゆく お月さんに倣い わたしは丸く ただ惜しみなく 全うしてゆく

みなさまにお礼を。

みなさまこんばんは、青那です。年の瀬はどうにも駆け足になりますね。近頃のわたしは山登りをしたりとインドア派を返上しつつあります。 去年の今ごろはまだブログを始めていませんでした。足のリハビリを頑張っていました。雨戸を開けることができませんで…

しあわせ

買えるなら買っとけ 胸を張って買っとけ わたしの顔など忘れて ふとんの中に捨ておけ いつだって季節は 米研ぎに沁み入り ひたす左手には かじかんだあかぎれ あなたはどれ? わたしならこれ 河原で挫くついで 暮らしよ、勢い転がれ 買えるなら買っとけ 買え…

針せんぼん

風雪 散りばむ石畳 覗きこんだ水たまりに 欄干がぴゅうと揺らいだ 町が光彩を解き放つ モルタル 電柱のすき間には 暮らしがちりぢりと犇めく 降りしきる人情に振りこむ人和 廃車に雀卓 赤みさす老人 もろ手を掲げ グラフィティを背中に ならべ重ねて 焼津で…

石蕗

街道、澄みわたる耳たぶに 再度、ニコラヒッチコックを想う みぞれを引き連れ あごをうずめて歩いた さんざめいた腹の 虫は据わりを取り戻し 八六のリズムで 因果律をかじる 吐いても毒 飲んでも毒 なら何遍でも 唱えてやる 笑うことではないが 泣くほどでも…

十一月も終わり

みなさまこんばんは。ご無沙汰しています、青那です。早いもので師走がもうすぐそこです。 わたしはというと、あれから少々厳しい時間を過ごしていました。夏ぐらいから週二、三に増えた通院も、この一か月は週三、四回になり、なかなか更新できずにいます。…

茶屋にて

尾根は遠くほほを赤らめ 朝方 湿ったあくびをする 道ばたに染みついた楓のかげを きょうも変わらず けんけんぱ 不思議そうに 見つめる少女は きっと 鼻筋の通った美人さんになる ごめんください くちなしの木の下 自慢の茶菓子をいただく 煎茶の甘味に 在り…

縒り糸

鈴鳴りの空は 錨のすき間にも這いずり いっそう青らしくなった 有象無象 こぞって見上げて みんな、みんな、刺し網のなか 獲物は暮らしに帰るべく 水しぶきをあげた 男も唸りをあげる 飛び散る うろこに息子は酔った 女は岬で歌を納め 港へと向かう 甲板に立…

耽溺

草木よ 花よ わたしはあなたの友だち 風に揺られたくらいで そんなそっぽを向かないで おしべとめしべ ことばを虫たちに運ばせ おしゃべりに耽りましょう 冷たい雨もそっと 小指の腹で やわらかに拭いましょう ゆめを見たのよ 蜘蛛の糸をつたい わかい椛につ…

接写とか

いつもご覧いただきありがとうございます。青那です。相変わらず思うように更新ができていませんが、今はとりあえず、人事を尽くしたのでいったん天命を待っている、といった状況です。 さてそんな中、しばらく文字から離れ、写真を撮っていました。プライベ…

宣告

ありのまま あるがままを受け入れて 怖れるものは何も無いと言っておく みずからの質を知ればこそ 父 母 きょうだいに悪因 悪果はないのだと言っておく 家中構成 ぶち壊れるのは避けがたい だからこそ知った再会の味わい みずから道を切り開く そんな生き様…

斜陽

感情不在、 と言われるキモチにも 名前を。

最近更新が滞っていることについて

ご無沙汰しております、青那です。きょうは今後のブログ更新について、不本意ながら不定期になる旨をお伝えさせてください。なお少々煮え切らない話になりますがご容赦ください。 今から二週間前、とある出来事が起きました。その件で大きくショックを受けて…

一輪

耳たぶをたれ お天道様をゆび指し ただ一心に 花弁の わたりを広げた 想いは風に 気ままな虫に託して ただ無心に 夕日の うなじに見とれた 土のけむり 枝切りの響きに交じり ひとりきりなら よくしゃべる 心耳を研ぐのは ひとの寝息が嵩むころ 土手の継ぎ目 …

朝が来た

コラア コラアと鴉さん すみません こんな朝から ゴウシュ ゴウシュと ろ過水槽も起き抜け 唸ります 目覚めが悪いのでしょうか 呼吸のすきまを狙って 無遠慮に 頬をつねっていきます 慰める とは どういう理屈の動作か くちを開けたり 閉めたり 日々テストを…

生き写し

ひび入る虚空に散った 木漏れ日の刺しこむ まばゆさに おたがい 目をつむっていた ファインダーに映った あんたの白髪 目を合わすなら いま このとき にじむ画に はきと知る 僅か もうあと 僅か 露光の足りぬ 日曜の夕刻 池に餌をまく 親子がいそぎ 帰り支度…

俎橋

水面を舐める とんぼの番い 負けじと跳ねる あめんぼのつま先 まばたき知らずの 五葉松の下 ふつふつと鳴く 錦の鯉よ おまえの目には 嘘が無い わたしは慧眼と呼ばれた 血も涙も干しあげ ちちを切り裂く 背中に広く 根深く 痣が染みつく 無言なればこそ ひと…

受信

団地を組み立てる人影が見えた 組んず解れつのパイプが群れ 踏んで荒らした痕を見上げて 痩せ細った月が ひじをつく えぐる桟橋のうえで がどがど のっつ ばゆばゆ けん 異国のことばが跳びまわる 絶えず切り詰め 追い詰める 向こう見ずは高台にのぼった 両…

すずりの

いりひに すみをすり こりをほぐす ふでのさき orionhanako.hateblo.jp

虫の一分

下校中のランドセルが にじいろのボールを蹴飛ばす こおろぎの腹をさする 男子の興味はどこにある 消し忘れた自転車のライト ふしくれだったアスファルトに タングル もしくは相合傘が重なる よく見えた 見えてしまった 空洞 打擲 ひんやりと肌に触れる 濡れ…

果托

コトの実は白く 細長い 腕をたらし 枝分かれし 先端に ひとの数ほどの マコトの実を揺らし 口をかたく結び 眼を閉じ ただ座する 一輪のもとに 吹きこぼれる群生を湛え 燃ゆる むき出しの野性に 皆 一様に顔を背ける Emel Mathlouthi - Houdou On (Calm)

着信

笑われた むかし話の切れ端さえ笑ってくれた 笑われるのは交じわった証だと思う 交わらない視線のさきに同じ年月を祝う 野郎は見下すものには激しく突っかかる 守られる理由も分からず守られる日々に 好きになったものはずっと好きだからいまも解約せずにポ…

安心

たいていは無口で ちんもくを苦とせず ひとを食い物にしない だからちゃぷちゃぷ うちあける はにかむ さんぽっていうのは 神社と 橋と 街路樹と 草木と 花と 看板と 水辺の 鯉と 亀と鴨 階段をのぼり いつもの行き止まり 工事現場の陽だまり 公園沿いのとち…

おまえさん

どんどん がらがら えいえい やあと どうして こうも やかましいのか それとも こちらの やましさなのか おまえさん あんたのやさしさが どうにもこうにも かみきれねえや Devin Townsend - Ants

断捨離。おつかれさまと言ってやれ

置き場所に困ったら、とりあえず押入れに放り込む。それが癖になっていた。どうりで布団をたためないわけだ。そこには学生時代の思い出がぎっしり詰まっている。実をいうと私はちょっとした資格を持っている。それゆえ専門書やテキストも多く、捨て時を逃し…

はなれや

雨がさくさく 芝をふむ 木立は白いフードをかぶる 猫じゃらしも泣いた髭 わたしは素足を投げだして 寝ころぶ 腫れた静寂 はり替えた障子が さもしい肢体を区切った 澄みわたる 隔たりのおんしょく 心拍は ピンクのらっぱ吹き ひらめきに従い ひとり納屋へ向…

アタッチ

ぽんたら ぽんたら めがねをうがつ 雨のつめ 濡れ落ち葉にマンホール 足回りが気になる 安全第一 フェンスのオレンジがこぞって 威嚇する 橋げたをじっと 見つめる わたしは欄干と似ている 有刺鉄線に とんぼが並び 淀んだみどりには森が映えた 合い言葉は …

無間

からだが動かなくても あたまはフル回転 あたまが回らなくても ふとんでスパンキング 万年床でも むせずにいる デスノートは 読み切れずにいる ネットの中傷に 眠れずにいた それなのに ケータイのあかりを たよりにする ドアが打ち震える 名前が飛び交う 震…

食道

おうぎの棚田はもはや もぬけの殻だった 黄ばんだ木箱に はびこる執拗な チューブが脈打つ テラスの手すりには 小鳥が一羽 時計の針はいまだ おひるねの最中 小休そぞろに 飯で おびきだす 喧噪これみよがしに 品性 立つ瀬を誇示する 追いやられる くもる窓…

不都合な果肉

川縁はひとからげに 目もあらく梳かされ 残された水鳥と河口をめざす ポリタンクが漂う 彼岸花はにじむ 保冷ボックスがうっすら 囲いこむ かげろう はらはら 吠えるジャングルビート 跳ねる少年少女 これがどうにも毛深く 青いほおずきが深々 こうべを垂れた…

ブログを開設して半年経った話

そんなメールがはてなブログから来ておりました。早いものです。いまだにカテゴリーの見直しはおろか、ブログの説明さえまともにできておらず、申し訳なく思っています。 それにもかかわらず読んでいただいている皆様にはほんとうに感謝しかありません。いつ…

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